関節リウマチに関して
関節リウマチは主に手足の関節内の滑膜という組織が異常増殖することにより関節内に炎症が生じる疾患で、進行すると軟骨や骨が破壊され日常生活に支障をきたすこともあります。本来ならば自分の体を守るための免疫システムが何らかの原因により自分自身の正常な細胞や組織(関節)を攻撃する自己免疫疾患のひとつです。また、リウマチは関節だけの病気ではなく目、肺、心臓、腎臓など全身の臓器に症状が現れることもあります。
原因については、未だに不透明な要素もありますが、遺伝的要因が何らかの形で作用していると考えられています。また遺伝的要因だけでなく、環境的要因(ストレス、ウイルス感染、喫煙等)などが複合的に関与して発症すると考えられています。
当院では、リウマチの早期発見、早期治療に結び付けるため、患者様の関節を含めた全身を診察し、必要な検査(X線検査、関節エコー、血液検査)を行って、関節痛の原因を調べます。
関節リウマチの治療として、まずは寛解を目指します。寛解とは症状を消失させ病気を上手くコントロールすることです。具体的には、臨床的寛解(関節の痛みや腫れを軽減)、構造的寛解(骨や関節の破壊を食い止める)、機能的寛解(患者様の生活機能例えば衣服の着脱、食事、歩行などの日常生活の改善)の3つを目指します。
現在リウマチの治療薬は年々進歩しており患者様の病状に応じて、投薬を選択することが可能です。適切な治療を行い寛解が得られた後もその状態を維持するため投薬の調節が必要です。